・ナゼに社労士になったのですか?

この話は長くなります...
 私は大学院を卒業して初めて税理士事務所に就職しました。その就職先で、今では考えられないパワハラを受けました。今の時代に今の私であればそのパワハラ加害者はとてつもない制裁を受けることになるでしょう。
 当時、毎日のように実務経験及び社会人経験未経験の私にほんの少しのミスでヒステリックな女性職員からパワハラを受けました。当時これは入社したての新入職員としては不可抗力です。どうにもなりません。その税理士事務所は昼間は正社員の男性陣は顧問先に出向いていて、事務所内は長いパートの女性職員の天下でした。私は遂に昼休み事務所に1分でも居たくないので、駐車場で自分の車の中で過ごして居ました。そんなあるとき昼休みを車で過ごし事務所に戻ったら、優しい男性の正社員の先輩がその女性職員と揉めていました。どうやら私のことで喧嘩になっている様で言い合いになっていました。その優しい男性の先輩は「野田君に優しくしろ」みたいなことを言ってくれていて、ヒステリックなパワハラ女性職員は「そんなんだから〇〇さんは甘いんだよ」と言っていました。今でも鮮明に覚えています。その時その優しい男性の先輩の姿を見たときに、悲しくなり、これ以上は迷惑を掛けれないと思い退職を決意しました。
 後から聞いた話ではその女性職員は離婚するとかしないとかで家庭内に問題があり、私はどうらやストレスのはけ口になっていたようです。新入社員で仕事を頑張ろうって思っていたのにこんなに理不尽なことはありません。しかしながら当時の私ではどうにもなりません。その時に「自分の身は自分で守る」と決意し労働基準法に興味を持ち勉強しました。それが社労士になった最大の理由です。
 仕事っていうのは人生おいて必要不可欠です。家庭を守るため、自分の幸せのため、人によって様々ですが生きていくために必要不可欠です。労働者は労働時間1日8時間、1日の1/3を占めるものです。社会人になれば退職するまでの人生の1/3程度を仕事に捧げなければなりません。そんな長い時間を不幸だと思いたくはないですよね。逆に使用者もそんなに従業員を不幸だと思わせたくはないですよね。使用者の方も従業員を大切にした方が必ず事業の発展になると私は信じています。従業員が居なければ売上高には絶対に限界があります。逆に労働者の方も訳のわからいことを言う方がいるのも事実です。私も社労士として多くの相談をしてきました。
 私は思うのです。使用者と労働者がいがみ合っていても、お互い何の得にもなりません。他に過去の私の様に労働者と労働者という場合もあります。全ての使用者及び労働者が気持ちよく働ける労働環境となることが私が理想とする社会の一つです。仕事をすることが嫌だなぁ、仕事に行きたくないなぁ、と思わない社会を日本全体が作り上げることに少しでも貢献できれば私は社労士として本望です。

2021年03月27日